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2020年度 第9回 六華ゼミ 報告

 12/18(金)、今年度の六華ゼミの最終回となる、第9回が開催されました。

 

講師は、札幌いしやま病院 肛門科・消化器外科の医師である、河野由紀子さん。

会場は第一体育館。医学部志望が多い中、女性医師のリアルな話を聞けると、多くの在校生が参加してくれました。

 

「女性として 医師として ~世界の将来を担う皆さんへ~」をテーマにお話をしていただきました。

歩んできた道を「ややワガママな進路選択」と題し、ワガママ=好きなことを実現してきた背景について語っていただきました。

南高在学時にオランダへ留学をし、その風土・文化が育んだ寛容性や多様性に触れ、「人と違っても気にしない」自由なマインドの基盤となる経験をします。

 

帰国後、大学進学の進路選択では、「京都に住んでみたい」、「国際機関で働きたい」の観点から、京都大学法学部へ進学します。

京都という土地と、大学生活を目一杯楽しむ河野さん。大学卒業後の進路について、多くの視点から自分のやりたい事を分析していく中で、「医者になろう」と医師の道を目指す決意を固めます。

大学3年時には卒業に必要な単位はほぼ修得し、4年時から再び受験勉強スタートです。学士入学ではなく、一般受験です。

 

多くの在校生は、文系?理系?学部?進路について、今まさに模索中であると思います。

大学4年でまさかの理転?!理系を諦め文転する人も少なくない中、驚きの選択に話にグッと引き込まれます。

京都大学卒業と同時に、見事、札幌医科大学医学部へ合格します。医師免許取得後も、異例の道を歩みます。初期研修を沖縄で過ごし、医局に属せずに九州大学大学院の病理学講座へ進学します。医師という職業を、それぞれの過程での一日のタイムスケジュールと共に、より身近に紹介してくれました。

大学院生時代に、これもまた人生の大きな転機である、結婚、出産を経て、卒業後、肛門科で働く事を選択します。

 

現況から、働きながらの子育て、介護についても語ってくれました。必ず、誰かの助けが必要となります。日常から職場での相互理解と信頼関係の構築、外部サポート機関の情報収集と手配をしておく事が大切です。職場で子育て、介護中の人への配慮も、想像と共感を。

 

河野さんのモットーは、「よく働き(学べ)、よく遊べ!」

好きなことに向かう強い信念と、それを実現するための努力を惜しまない姿勢と、脳を開放するためによく遊ぶ事により想像力と共感力を養おう。

「寄り道のススメ」 無駄なことは何もない

「知は力なり」 知識を味方につけよう

「井の中の蛙」 どんどん外へ出よう

在校生への心強いエールとなりました。

 

最後に、最後に!感動のエンディングが待っていました!!!

六華ゼミの最終回であり、今年度の幹事期を締めくくるこの事業。現職場や関係者からのメッセージ、同期から在校生へのメッセージを動画に編集して流してくれました。サプライズに色々な想いが込み上げてきました。

 

六華ゼミで講演いただいた同期の講師の方々、スケジュール調整や会場設営などにご協力いただいた南高校の先生と放送局の生徒の方々、聴講の在校生の皆さん、改めて心から感謝いたします。

河野さん、大トリに登壇いただきありがとうございました!!

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ゼミ後のアンケートをご紹介いたします。

感想内容から、心に残る講義であったことは言うまでもありません。

 

私はあと1年で決める進路が人生の全てのような気がしていたけれど、今回の講演を聞いて、もっと気楽に考えても良い気がした。自分の進路にとってとても役立つことばかりの講演で、本当にためになった。

想像力と共感力を持った大人になりたいと思いました。

 

好きなことについてくる嫌いなことは乗り越えれるという言葉が心に残っています。ありがとうございます

 

私たちに何を一番伝えたかったのかを簡潔にまとめてくださり、それがとてもよく伝わりました。好きなことに向かって全力で取り組めれば、全て乗り越えられるのだなと感じました。今回は本当に充実した時間でした。この機会を生かして、これからの人生を豊かにできるよう、がんばります。この度は本当にありがとうございました。

 

人と違うことを恐れず、それを自分が好きなことをしているだけって言えるのはすごいかっこいいことだと思います!

 

どんなことでも好きと言う気持ちが大切だとわかりました。今まで条件や現実を見て諦めることもありましたが、自分のやりたいことに正直に生きようと思いました。